2017年5月29日月曜日

クテ打ち技法による法隆寺幡垂飾模作 Horyuji Bansuishoku using Kute technique


法隆寺に伝わる幡垂飾を真似て作りました。幡垂飾は現在は三の丸尚蔵館に何本か収納されています。本物は絹の強撚糸で組まれており、幅5.5センチ、長さは長いもので135センチもあるそうです。両端にはV字型の金具が付いていて、とても立派なものです。

私はまだ絹糸の扱いに慣れていないので、市販のコットンの編み糸を使いました。赤い方が4.5センチ×84センチ、白い方が4.5×90です。56本のクテを使って、長さの中心から両端に向かって組んでいます。一人で組むには、今のところ、90センチが限界です。

木下雅子先生の「日本組紐古代技法の研究」pp.108-110を参考にしました。




56本のクテを操るのも骨が折れました。半分ずつ休ませておく台を手作りしたので、少し楽になりました。また、クテとコットン糸との間に、足糸と呼ぶ糸を付けて、例えば赤が4本並ぶときには、青の濃淡の足糸を濃い順につけて、組む糸の順番を間違えないようにしました。

赤い方で言うと、黄色が交差する部分が緩み勝ちになるので、力いっぱい引っ張りましたが、それでも緩んでいます。赤の後で白い方を組んだのですが、こちらは慣れてきたためか、緩みが少なくなりました。中央から組んで、反対側を組み始めるのも、つなぎ目が分からないように、神経を使いました。

法隆寺のは赤いものだけですが、組紐・組物学会の展示会に出品することにしたので、白い方も追加で作りました。初めての大作で、次々と課題が持ち上がり、その度にいろんな方々のアドバイスを受けて、何とか克服することができました。そして、最終的には、ただひたすら間違えないようにと無心で組みました。いい経験でした。

思いがけなく、組紐・組物学会から優秀賞を頂き、感激しています。これからも頑張れということだと思います。


The original Bansuishokus of Horyuji temple are kept at Sannomaru Shozokan Museum in Tokyo.  They are made of hard twist silk yarn, and measure 5.5 cm in width and the longest one is 135 cm long.  The both ends are decorated with V-shaped metal ornaments, giving the braids impressive look.



As I am not trained enough to deal with silk yarns, I used cotton knitting yarns.  The finished works are 4.5 cm wide and the red one is 84 cm and the white one is 90 cm long.  I started braiding from the middle in length towards the ends using 56 Kutes.  As a solo braider, 90 cm is the longest I can manage. 

I used "Study of Archaic Braiding Techniques in Japan" pp. 108-110 by Masako Kinoshita as reference.



It was not easy to handle 56 Kutes.  I hand-made a set of resting arms so that a half of the 56 Kutes could rest while I braid the other half, which helped me a lot.



After a lot of struggle, challenge, and importantly a lot of advice from my seniors, I somehow managed to finish the two braids.



The Horyuji originals are the red version only, but because I decided to submit my work to the exhibition of Japan Kumihimo Society, I added the white version.  They have rewarded me with the second best prize.  I am deeply moved and thankful to everyone who helped me.