2017年11月1日水曜日

修多羅(しゅたら) Sutra

京都国立博物館の国宝展へ行ってきました。お目当ての法隆寺の四騎獅子狩文錦もじっくりと拝見でき、1度訪れたいと思っていた清涼寺の釈迦如来像も拝見できました。あちこち出かけなくても、立派な仏像や絵画が一堂に集められているのは嬉しいことです。組紐関係では、神照寺の宝相華唐草文透彫華籠はありましたが、予想通り、肝心の紐ははずしてあり、見ることはできませんでした。

教王護国寺(東寺)から七条綴織袈裟と横被が出展されていました。その横被に修多羅というものがついていました。よく似たものを見たことがあると思ったのは、聖徳太子1390年御聖諱法要で、正装したお坊様が肩から後ろに垂れ下げておられたものでした。



東寺のは、緑赤黄紺の4色の組紐です。横被は9世紀の唐から来たものだそうで、修多羅も当時のものなのか、確認するのを忘れました。

帰ってから、「修多羅」をインターネットで調べてみると、元のサンスクリット語は、スートラ sutraで、元々は糸、織物の経糸を意味したものが、経典を意味するようになったそうです。スートラを中国語に翻訳するときに、音訳したのが「修多羅」、意訳したのが「経」です。

糸を意味するスートラが、経典を意味するようになったのは、スートラが、経糸のごとく過去・現在・未来を貫く不変のものであり、それに対して様々な格言や規則、思想、理論などが緯糸として織り込まれ、織物全体が人間の偉大な知恵を形成するものだから、なのかなと、私なりに理解しました。

「お経」は経糸だったのだ!と初めて知りました。仏教に興味はあったのですが、急に自分の趣味である織物や糸、紐に近い話になって驚きました。そう言えば、前から思っていたのですが、英語のTEXTとTEXTILEはどこかで繋がっているのではないか。その答えが、この辺にあるような気がします。

ともかく、漢字の修多羅が経と一緒に日本に来て、経典以外に、僧侶の袈裟の装飾品を示すようになったのは、なぜでしょうか。恐らく、元の意味の「糸」を使ったものだからではないでしょうか。


国宝をたくさん見て興奮し、新しい言葉「修多羅」を覚えて、さらに興奮しました。


One day in October, I went to the Kyoto National Museum to see the National Treasure Exhibition.  Among others, there was a priest’s garment decoration called “sutra 修多羅”.  It is a complicated knotted kumihimo.  The photo is a priest with a sutra attending a big memorial service.




I looked up the word 修多羅 on internet and learned that 修多羅 is the transliteration of the Sanskrit word “sutra” into Chinese whereas more familiar word 経 is the free translation of the same word.  I also learned that “sutra” meant in ancient India a thread, string or warp. 


How did the word meaning thread come to mean sutra?  It is explained in many ways, most of which are very interesting and complicated.  As far as I understood, sutra (warp) is an eternalness piercing through past, present and future, while various aphorisms, rules, thoughts and logics are woven as a weft.  The whole textile is the accumulated wisdom of mankind.


So the sutra was a warp!  I have been interested in Buddhism, and I was amazed because the topic suddenly turned into something familiar to me, like thread, weaving, and string!  It reminds me that for some time I have been wondering that Text and Textile should be somehow related.  The answer might be hidden in this story of sutra.


Then why did sutra come to mean a garment decoration for a priest?  Perhaps it is made with a kumihimo, threads, the original meaning of sutra.


It was an extremely inspiring day in Kyoto.
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